2019年度の栃木県と開催した 異業種協業 による新規事業提案発表会が終了しました
公開日: 2020年2月17日 | 最終更新日: 2020年2月15日
Tags: イノベーションと企画力, 技術者人材育成, 異業種スキル, 講演/セミナー
(The image above was referred from https://ja-jp.facebook.com/Tochimarukun/)
2020年2月6日に、栃木県庁と進めてきた技術者育成を目的としたスキルアップセミナーと、そのスキルを即活用した「 異業種協業 による新規事業提案発表会」を無事に行うことができました。
本発表会は地元の下野新聞、並びに日刊工業新聞の記者の方も取材に来られました。
日刊工業新聞の記事はこちらでご覧になれます。
県内企業連携を深める第一歩としての 異業種協業
今回の取り組みは従来のように講演やセミナーをやり、そこで課題をやってもらうことでスキルの習得を目指しながら、交流会で連携を深める、という枠にとどまらず、異なる企業の同年代技術者たちが連携し、一つのアウトプットを出す、ということをコンセプトに企画を考えました。
昨今叫ばれている異業種協業の必要性も踏まえながら、
「新規事業提案」
ということを目標に、学んだスキルを即活用いただくという流れを作ることで、スモールスケールから異業種協業を実現しようという、行政が主体として行うプロジェクトとしては比較的前衛的なコンセプトでした。
結果としては、
「貴重な仲間が増えた」
「ここで得られた関係を継続させたい」
という声が従来の参加者の方々と比較し、圧倒的多数から寄せられました。
まずは技術者の普遍的スキルである、文章作成力を基本とした論理的思考力、イノベーションの第一段階である企画力(技術者の企画力についてはこちらのコラムで述べています)、そしてそれを発信する技術者のプレゼンテーション力。
これらをフルに活用し、何とか具現化しようという熱意が参加者の中から芽生えたこと、同世代ということで忖度せずに自分の意見を言える環境を作れたことなどが、上記のような連携感を実感いただいた背景にあると考えます。
自社社員がどのようなことを考えているのか知ることができたという喜びの声も
今回の事業に社員を派遣した企業のマネジメントや経営者の方々からは、
「自社の若手技術者社員がこのようなことを考えていたことは知らなかったことであり、自社事業にとっても前向きな影響がある」
という声をいただきました。
私が想像した以上に、今回の事業に参加された若手技術者の方々は自社の業務とバランスを取りながらも、自らの意思で考え、提案するということを進めてきてくれていたということを感じました。
今回参加された若手技術者の方々が所属される企業は比較的規模の大きいところが多いこともあり、若手が意見を堂々と言うシーンが頼もしく映ったようです。
「上司が部下を見る目が変わった」
そんな一場面を見られたような気がしています。若手技術者たちはマネジメント層が思っているよりも熱意があり、考え方も柔軟であるという
「若手技術者しか持ちえない特権がある」
という所に気が付いていただけたのであれば、非常に価値ある取り組みだったといえるでしょう。
是非、今後も若手技術者に挑戦させるというフィールドを用意いただきたいと思います。
金融の専門家や投資家からは厳しい意見も
本事業提案発表会には投資家や金融の専門家の方にも来ていただきました。
その中には、
「新規事業提案としてはまだ不足感が強い」
という意見もいただいています。
これは貴重な意見であると同時に、運営側である当社もより良くするために何ができるのかについて、継続して栃木県庁と連携していければと考えています。
また金融の専門家からは、
「お金の動きについては、我々専門家に任せながらコンセプトのブラッシュアップに注力することが妥当ではないか」
という意見ももらっており、私も同意見です。
この辺りの仕組みは順次整えていければと考えています。
若手技術者の活躍は企業生き残りのキーワード
技術革新の流れが加速し、貿易摩擦や疫病などの不確定要素も増加の一途をたどる昨今。
こういう時こそ守りではなく、どのようにして攻めていくのかを考えるべきだと思います。
実際、規模に関わらずこのタイミングで攻めるという方向に舵を切り始めている企業も居るようです。
その際ポイントとなるのは、技術系企業であれば
「若手技術者の力をどのように発揮させるのか」
ということだと思います。
若い力を活用しない企業に未来はありません。
特に技術系の職種は若いうちにどのように過ごすのかで、その人の技術的スキルは決まってきます。
この技術スキルを高めるには実経験しかないのです。調べただけの専門性では現場では戦えません。
ポテンシャルの有る若手技術者たちにチャンスを与え、企業の生き残りに道を見出せるか。
すべての企業がそのような状況下にあるといっても過言ではありません。
今回の技術者の普遍的スキルアップの講演とそのスキルを活かした新規事業提案という事業が、上記のような若手技術者のポテンシャルを示した一例だと確信しています。
今後も若い技術者の方々の活躍をサポートすべく、クライアント企業はもちろんのこと、今回のような行政を通じて知り合った企業に対しても色々なことに取り組んでいきたいと思います。
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