技術者人材育成で急増する「放置系」
公開日: 2014年10月27日 | 最終更新日: 2014年10月24日
Tags: 技術者人材育成
技術者を育成するという考えを放棄した「放置系」の育成が最近増えているような気がします。
放置なので育成とは言えないかもしれません。
技術者の人材育成は、俺の背中を見て育てという「職人系」、 ひたすら叱責と追い込むことで育てる「体育会系」、 言われたこと以外は絶対にやるなという「軍隊系」などが代表的ですが、 これらはどれも、若手技術者を育てようもしくは統括しようという意思があるだけ、 人材育成というものに対して改善点を議論するなどのやりようがあります。
しかしながら、基本的に育成に対して何もしない「放置系」が増えている印象があります。 「放置系」とはその名の通り、若手技術者に仕事を与えて後はよろしく、というスタンスで、 若手技術者が指導層に悩みを打ち明けに来ても、「自分で何とかしろ」というだけで、 歩み寄る事をしないようなものです。
もちろんこのようなやり方であったとしても、自分で考えて自らのスキルを磨き、 その力を開花させる技術者もいます。 そのような若手技術者はベース能力がたかいため、育成があまり必要でないと考えることもできます。
ところが、このような若手技術者は極めて少数派です。
技術者人材育成のターゲットは、ある程度以上のモチベーションを有する一般的な若手技術者です。 入社した時は原石である彼ら、彼女らに対して自らの強みで力を発揮し、 企業組織の利益に貢献する人材になってもらう、というのが育成基本概念です。 育成に対して放置系のパターンが増えている一因に、育成する側に育成する時間的余裕がないという事情もあるようです。
つまり、好き好んで放置系にしているわけではなく、優先順位的に育成は後回しになってしまっている、 ということが多いということです。
このような実情に対しての人材育成の一つの考えに、アウトソーシングというものがあります。 人材育成を外注することで人材育成を加速させるというものです。 この流れは今後も続くものと思われます。
ただし、気を付けなくてはいけないのは、その人材育成は誰をターゲットにしているのか、ということ。
技術職で採用された技術者は、専門性至上主義を有するなどの職種による”色”があります。 これらの特性を理解した上で適切な育成を行うということが、技術者の人材育成には大切です。
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