データが足りない としり込みする若手技術者たち
公開日: 2015年5月4日 | 最終更新日: 2015年4月29日
Tags: 技術者の自主性と実行力を育むために, 技術者人材育成
何かを解明するのにデータが必要な状況だとします。
ところが手持ちのデータには限りがある。
その時に、
「足りないものを実際の試験でそろえないと何も言えない」
と100%のデータが集まるまで動かない若手技術者はいないでしょうか。
もちろん、すべてのデータが完璧に集めるお金と時間と人手に余裕があるのであれば問題ありませんが、
いつもそのような状況にあるとは限りません。
そしてこのような苦境の時こそ技術者の本当のスキルが求められます。
それは、
今手元にあるデータや情報で問題や課題を解決する具体的手法を考える
という力です。
この力は技術者として極めて重要なスキルで、自ら課題を見つけ、それを解決する実行力を担うベーススキルと言っても過言ではありません。
この力は一朝一夕でみにつくことではありません。
ではどうしたら若手技術者に獲得させることができるのでしょうか。
この育成へのアプローチとして最も基本的といえる上司の言葉は、
「君ならどう考える」
ということです。
これをどうしましょうか、と相談されたときに問い返してみるのです。
その時に若手技術者なりの答えが出てくると思います。
その答えについて、こうしたらより良いよ、という助言を与えるのです。
こうしなくてはいけない。
ではなく、
こうしたほうがいい。
という Best ではなく Better の答えを与えるのです。
このようにして、
「大まかな道筋は自分で考える」
という癖をつけさせるのです。
これを繰り返すうち、
「今手元にあるデータや情報で最適かつ具体的な解決策は何か」
と考えられるようになってきます。
100%準備できていないとしても、今ある手持ちのデータや情報でどう動けばいいのか。
そのような思考回路を若手技術者の頭の中に早い段階で構築するためにも、
「あなたならどう考える?」
という問いかけを日々行い、育成を心がけてください。
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