若手技術者の試験(実験)の データ整理スピードが遅い Vol.078

 

データ整理のスピードが遅い

 

( The image above was referred from https://www.freepik.com/premium-photo/female-accountant-calculations-audit-analyzing-financial-graph-data-with-calculator-laptop_4014111.htm )

 

 

今日は若手技術者の実験や試験の データ整理が遅い ということについて考えてみたいと思います。

 

 

 

データ整理は技術者の定常業務の一つ

 

若手技術者が推進すべき業務の一つにデータ整理というものがあります。

 

多くの数値データを取り込み、
その全体を把握しながら、
技術的な本質に迫る。

 

そのような技術者の本質ともいうべきスキルは、
若手時代の地道な作業によって培われる、
という事実に異論を唱える方は少ないと思います。

 

しかしながら変化のスピードが高まり、
開発期間の短縮が命題となりつつある近年では、
いかにして作業効率を高めるのか、
ということを無視するわけにはいきません。

 

 

生産性を高めるということに一辺倒になることは人材育成の本質としては疑問符が付きますが、
人材育成の期間を短縮するためには生産性というキーワードを考慮することも必要です。

 

 

さて、このデータ整理。

実際に若手技術者にやらせてみると時間がとてもかかるということは無いでしょうか。

 

中堅の技術者が1時間かからずに終わらせるデータ整理を、
若手がやると一日かかるというケースもあるくらいです。

 

実はここで育成のポイントがあります。

 

 

 

 

データ整理を自動化するマクロを設計させる

予めデータを入力すればデータ整理がすぐに終わるというテンプレートを渡すことも一案である一方、

 

「若手技術者にデータ整理効率を高めるためのマクロを考えさせる」

 

ということが育成にとても効果があります。

 

 

マイクロソフトの製品であればVBがありますが、
このようなものを活用しながら

 

「自分なりにデータ整理作業効率を高めるマクロを考えさせる」

 

ということをやらせるのです。

 

 

 

プログラミングを本業にするといったことを言いたいのではありません。

 

 

 

ここで重要なのは、

 

 

「データ整理という作業がどのような工程で成り立っており、それをどのような順序で組み立てればいいのか」

 

 

ということを俯瞰的にみる視点を養うことが目的なのです。

 

 

 

 

このような視点を養うことで、
日々の作業が全体のどこに位置するのか、
といった観点を持てるようになり、
これこそが技術者の持つべきベーススキルへとつながります。

 

 

 

単純作業を淡々とやる忍耐力は確かに重要です。

 

 

しかし、それを限られた時間の中で常に行い続けるというのは、
結局のところ根性論となってしまい、育成スピードを鈍らせることになってしまうのです。

 

 

 

データ整理を行う若手技術者の育成における参考になれば幸いです。

 

 

 

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今日のワンポイントは、

 

 

「若手技術者の試験(実験)の データ整理スピードが遅い 」

 

 

という時には、

 

 

「マクロの設計と実施をするよう指導する」

 

 

ということを心がけてください。

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