若手技術者は 成功体験 の積み重ねで自主性と実行力が育まれる

成功体験の大切さ

若手技術者に対しては、可能な限り早い段階でチャンスを与えて "成功体験" をさせてください。


これが自主性と実行力育成につながっていきます。

 

最近の20代半ばまでの若手技術者を見ているといくつか感じることがあります。


そのうちの一つが、


「自分は高い専門性を持っているのだ、という不器用な仮面をかぶっている」


というものです。

 

「私は大学で勉強してきましたので、このような基本的なことはわかっています」


「下積みは時間の無駄だと思います。専門性の高い仕事をやりましょう。」

 

 


このようなことを実際言葉に出すか出さないかは別として、多くの20代半ばまでの技術者が考えている傾向があると感じています。

 

結論から言うと、当然ながら彼らが企業の利益を生み出すという事に対して戦力にならないのは明らかです。

 

原因は、見えている範囲が狭く、成果を生み出すために必要な人のつながりを持っていないというためです。

 


この様な考えは、自覚していなくても態度に出てしまいます。

 

 

最も多いのが「不機嫌な応対」。

 

注意する技術者指導者の方々も注意するのが億劫になってしまうのではないでしょうか。

 


ところが、これら若手技術者の仮面の下にある素顔については意外にも語られていないものです。

 


専門性という仮面を必死にかぶって隠している素顔とは何でしょうか。

 

 

それは、

 

「自信の無さ」

 

です。

 


今の若手技術者は、と色々言いたくなる技術者指導者層の方々の気持ちもわかりますが、実は彼らのほとんどは「自信が無い」という現実をよくわかっています。

 


自信が無いので仮面をかぶって、

 

「自分はすごいのだ」

 

と見せたがっているだけなのです。

 

 

この点を理解してあげないと、技術者の人材育成は出だしからつまづくこととなります。

 


というのは、この手の仮面をかぶった若手技術者に対して多くの技術者指導者層がとる行動が、


「生理的反発に基づいた主業務からの遠ざけ」


となってしまうからです。

 


技術者人材育成で目指すべき姿は、


「自ら課題を見つけるという自主性と、それを解決できる実行力を有する」


というところです。

 


そして、これをみにつけるためには、自分自身に自信を持ち、色々な人間の助言を受け入れられるようになるための、


「業務での成功体験」


がとても重要となります。

 

この成功体験こそが、若手技術者が最初に持つ自信の裏付けとなり、よりどころとなるのです。

 

 


生意気そうな若手技術者がいるようでしたら、是非その仮面の下に隠れた本音を理解し、彼らが一刻も早く戦力になるよう、成功体験をさせてあげてください。

 

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